高齢者介護の仕事を長く続けていると、自然とキャリアアップについて考える機会が出てくることだろう。もちろん、同じ仕事を続けているだけでも経験を積み重ねることは可能だが、目に見える形のキャリアアップを目指すのであれば、私は資格取得がポイントだと思う。なぜなら、資格は昇進や昇給などを望む人にとって、能力の判定基準になるからだ。
たとえば、実務経験が3年以上あり、介護職員実務者研修の資格を持つ場合は、介護福祉士の資格を取得してみてはどうだろう。2019年10月からは、勤続10年以上の介護福祉士の給料がアップされるらしいので、早めに資格を取っておくほど昇給のチャンスが高まるはずだ。また、介護施設では、資格手当を設けているところが少なくない。勤務先の施設に資格手当がないのであれば、転職も考慮してみる価値はあるだろう。
それに加えて、介護福祉士を介護業界ではチームリーダーにするという話が厚生労働省間で出ているそうだ。高度な技術を持って介護に当たるだけでなく、職員に技術指導をしたり、チーム内の介護サービスをマネジメントしたりといった役割が担えるようになると、施設内での昇進も十分に考えられるはずだ。
また、介護福祉士の資格を持っていると、介護支援専門員や生活相談員になるためのチャンスも得られるのだ。介護支援専門員や生活相談員は夜勤がなく、一般的な介護職員よりも給料が上がる可能性は高い。これから先もずっと介護業界で活躍したいと望むのであれば、こうした資格を取っておいたほうが働きがいが増すのではないだろうか。
